テクセンドフォトマスク、ナノインプリント製品の受託製造サービスを開始
テクセンドフォトマスク株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員 CEO:二ノ宮 照雄、以下 テクセンドフォトマスク)は、新たにナノインプリント製造装置を朝霞サイト(埼玉県新座市)に導入し、AR/MRグラス向け光学部材などナノインプリント(※2)製品の受託製造サービスを、2025年9月より提供開始します。
XR向け機器、AR/MRグラスなどの画像表示デバイスに用いられる導光板などの光学部材は、従来、フォトリソグラフィやエッチング技術を組み合わせた複雑な工程で試作・検証が行われてきました。このため、量産時には製造コストや工程の効率化などの課題があるとされています。
今回、ナノインプリント製造装置を導入することにより、光学部材を必要とするメーカーは、自社で設計した部材が想定通りの光学特性を得られることのシミュレーションから、モールドの設計・製造、ナノインプリント製品の試作から少量産まで、すべての工程を国内で受けることが可能となります。
ナノインプリントリソグラフィ技術は、導光板製造に加えメタサーフェスの開発にも応用が期待され、複雑な工程の一元化が可能となり、微細加工と低コスト化を両立する加工技術として、今後の幅広い商材展開が期待されています。
ナノインプリント製品受託製造事業の特徴
・EVG製の完全統合型NIL製造装置を導入
テクセンドフォトマスクは、日本のナノインプリント受託製造事業者として初めて、EVグループ製 完全統合型ナノインプリントリソグラフィ装置「ヘラクレスNIL200」を導入します。本装置は、φ100㎜から最大φ200㎜の基板サイズに対応し、少量試作から大量生産まで様々な顧客のニーズに対応します。
・半導体用フォトマスク製造の環境とノウハウをナノインプリント分野に投入
今回ナノインプリントリソグラフィ装置導入にあたり、製造工程をフォトマスク製造ラインと同等のクリーンルーム環境を構築しました。研究・製造に対応する清浄空間での製品試作サービスを提供します。
・φ200㎜シリコンの大型モールドを自社生産
テクセンドフォトマスクは、φ200㎜でのシリコン製のマスターモールドの製造が可能なため、少量産を検討する顧客に対し大面積でのナノインプリント製品を提供します。
また、半導体用フォトマスクのブランクスを用いた6inch角サイズの石英製モールドの提供も可能です。
EV Group製ナノインプリントリソグラフィ装置「HERCULES® NIL 200mm」 ⓒ EV Group
※1. ナノインプリントのこと
※2. 原版となるモールド(金型)を型押しすることで、数ナノメートル単位のパターンを転写する微細加工技術
テクセンドフォトマスクについて
テクセンドフォトマスク株式会社は、半導体用フォトマスクの製造・販売会社として、凸版印刷株式会社(現TOPPANホールディングス株式会社)からの会社分割により設立され、2022年4月より営業を開始しました。東京に本社を構え、世界各地に広がる顧客サービスネットワークと、主要な地域にある8つの製造拠点を活用し、業界最先端の技術開発力で、外販フォトマスクのリーディングカンパニーとして半導体産業の発展に貢献しています。また、フォトマスク事業で培った加工技術を活かして、ナノインプリントモールドを始めとする微細加工製品にも事業領域を拡大しています。
公式ウェブサイト:https://www.photomask.com/
* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
以 上