人的資本経営について
サステナビリティをご参照ください。
知的財産への投資等に関する方針について
当社グループでは、材料ベンダーと共同で先端マスクブランクスの開発を行っております。これにより材料の組成に関与し深い知見を得ることで、先端フォトマスクの生産において、自社の加工プロセスを最適化することが可能となっております。
フォトマスクブランクスの特性はウェハの生産プロセスにも影響を与えるため、顧客プロセスへの最適化も企図したブランクスを開発し、同材料の採用を顧客に提案することで、先端品フォトマスク需要をいち早く取り込むことにも寄与しております。
過去の開発成果の一つとして、バイナリーマスクでありながら高い精度を実現するOMOG材は、当社での採用にとどまらず、共同開発者であるブランクスベンダーを通して販売され、広く業界内に普及しております。
現在は次世代EUV技術であるHigh-NA※向けEUVフォトマスクブランクスの開発にも取り組んでおり、EUV領域においても当社の開発した技術が業界標準となることを目指しております。
材料開発は、同時に知的財産権による当社グループの優位性構築にも寄与しており、導入初期において販売制限によって他社の参入を排除することはもちろんのこと、普及期においてはロイヤリティ収入を得る形で当社の業績に寄与することになります。
当社グループでは、最先端領域において様々なパートナーとの共同開発プロジェクトに取り組んでおります。
フォトマスクの材料ベンダー、生産設備ベンダーのみならず、Interuniversity Microelectronics Centre(imec)などの研究開発機関を介してウェハ工程も含めた様々な先端技術開発プレイヤーとの協働を展開しており、特に直近ではInternational Business Machines Corporation(IBM)社と2nm半導体向けEUVフォトマスクのプロセス共同開発契約を締結しております。
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- High-NAとはEUVプロセスにおけるレンズ開口数NAを従来の0.33から0.55に高める技術のこと。